元の状態では、国産の杉板をベベル状に製材した物が張られており、
下地は当時のままで面材がなく、間柱に直接、紙二分厚程度のキズリを胴ブチとして、
アスファルト防水紙を押さえて国産ベベル杉が張ってありました
今回の工事では、
痛みのひどい北面のみを、杉板差し替えという内容で、進めております
一時、防水はしっかりとられているので、
アクリルの最新気密テープで痛んだ紙を補修しつつ、
雨がかりで痛みのひどい部分補修します
軒から7枚目までは、軒出の効果で痛みが少ないため、残し、
その下部分を作業ができる範囲を張り替えます
根気の要る仕事です
軒が出ているのは、外壁保護や窓周りの保護という部分では、正解ですが、
横トイ交換などがハシゴ作業ではできないので、そのような弱点もあります
鼻隠し板のない納まりなので、タルキの成だけでしか、雨トイの横勾配が取れません
そのため、7寸程度の鼻隠し板で納めてしっかり横トイに水勾配を持たせる必要性を感じました
建設当時、まだ学校を卒業したばかりの若い設計士が設計をしているようで、
教科書通りのすばらしい図面で感動していますが、
やはり、建築は奥深く経験値が多い、専門の職人さんに納まり図見せて、
『報・連・相』をすることが大事であると再確認できます